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2010.01.14 (Thu)

夏目友人帳 9巻


夏目友人帳9
(2010/1/4)
緑川ゆき

人の側に立つその人は、
人と妖両方の世界から遊離しているように見える。

両方の世界を生きる少年は、
妖の側に立つ度に揺れ、傷を負う。

猿の森の奥深くで相対する彼ら。
その立ち位置は、どちらの側にあるのだろう。

【More・・・】

最近はなんだか忘れがちですが、
夏目少年はあいかわらず名前の返却が日課なようです。
返して疲れてドサッと倒れるなんて、
久しぶりに見たような気がする。
何しろここのところ、
人の友人や的場さんなんかの人間関係に追われて、
レイコさんの遺品云々にかまけてる暇がなかったので。
今回はその的場さんに再び絡まれてます、夏目。

人助けならぬ妖助けをせずにはいられない夏目ですが、
そこにつけ込まれて友人帳を狙われるくらい、
妖の間ではレイコさんも友人帳も有名になっているのに、
的場さんも名取さんもその辺りのことを知らない辺りが、
多分夏目と彼ら祓い人との立ち位置の差なんだろうな、とか
猿の森に別邸を持ちながら、
ほとんど何の情報も持たない的場さんの語りを聞きながら思った。
夏目は人と妖の間で揺れていて、
ときには人ならぬ者たちの側に踏み込んでしまうけれど、
祓い人たちは一般の人よりも妖に近いとはいえ、
やはり人の側の者たちなんでしょう。
だから彼らの世界、そこで交わされる言葉に耳を傾けない。
夏目の立ち位置はやはり特別なのだと思う。

今回の的場さんは前回登場したときほど好戦的ではありませんが、
どうしてこうこの人は、人に不信感ばかり抱かせるんでしょう。
むやみにキラキラなくせに、秘密主義者の名取さんも、
ある意味いかがわしくて信用できない面がありますが、
この的場という人ほどじゃない。
芸能人やってる名取さんはまだ、
人の社会での生活もちゃんと持っていますが、
祓い屋専門っぽい的場さんは、人の世界から遊離しているように見える。
和装眼帯の祓い屋なんて人間が、一般的なわけもないので。
だから人馴れしていなくて、不器用なのかと思いきや、
夏目の性質をちゃんと利用して脅迫したりする。
この人の立ち位置は明らかに人間に寄っているのに、
金で動いて妖と敵対する仕事を語るときは、どこか自虐的な気もする。
浮世離れした存在感と、人間臭い狡猾さと、人と妖両方に対する嫌悪と。
的場さんはなんとも妙で、複雑な人間なのかも。

夏目のピンチ。
前は田沼と多軌が奮闘してくれましたが、
今回は妖連中がわらわらと駆けつけました。
ヒノエも中級ズもミスズも、もちろんにゃんこ先生も、
本当に夏目の「友人」なんだなあとか、しみじみした。
まあ、ミスズにしたら夏目は「主」なのかもしれませんが。
困ったときに駆けつけてくれるのは、
夏目が彼らに対していつもそうだからなのだと思うと、
この関係は全然特別じゃない、ただの友人関係なんだという気がして、嬉しい。
ミスズや名取にしたら、夏目は人と妖の境を越えることで、
孤独をなかったことにしようとしているように見えるのかもしれないし、
実際夏目自身もそういう面があるのを自覚しているけれど、
それがただの友人関係なら、どちらかを選ぶ必要なんかない。
いろんな不都合はあるけれど、
夏目にはずっとあっちとこっちを行き来して欲しいとか思ったりする。

どうやら次は、
今よりずっと夏目がやさぐれていた頃の知り合いが来るらしい。
また揺れまくるんだろうなあ、夏目。
まあ、人でも妖でもいいけれど、友人に助けてもらえばいい、とか、
自分はとことん夏目少年びいきだなあと思う。


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