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2009.04.30 (Thu)

妖怪小説 百鬼夜行 陰


百鬼夜行 陰
(1999/7)
京極夏彦

あのとき
こうだったなら
彼らはきっと。

鬼の後ろの人影に目をこらす十の話。

【More・・・】

懐かしい、の前に
この人どの事件で何したどなただっけ、というレベル。
読んでいくうちに「あぁ」とは一応なるものの
細かいところは忘れている訳で
「そうだったのか」という感慨よりも
まずきたのは「へえ」という新鮮さでした。

とはいえ
かのシリーズを全然読んでいなかったとしても
うぞうぞとした人たちの話として面白かったはず。
そう思えるから京極くんはすごいなあと思う。
かのシリーズよりもあっちに行ってしまった人たちに寄って書いてる分
「妖怪」の姿がはっきりしていて、まさに「妖怪小説」。
好きなんです、妖怪。

そして
妖怪を、あちら側の彼らを、身近に感じました。
そばに彼らがいる、というよりは
彼らはそばにいた、というような身近さ。
今までは事件の一部としてしか見えていなかった人々の背後。
それを知ったことで、全ての事件は「たまたま」だったのだなぁ、と思った。
もちろん、色んなことが重なり合って、絡まって、
その結果、必然として彼らはその場所に立つのだろうけれど。
でも、その線を越えない可能性もきっと十分にあった。
彼らは、こちら側の住人のまま死ぬこともできた。
でも、やはり、いってしまった。
悲しい、と思う。

ただ、いくら身近とはいえ
この密度はやっぱり異常なんじゃないかと思ったりします。
探偵の行くところ行くところで殺人が起きるのと似た違和感。
どこを中心としたもんか分かりませんが、
とにかくライン上の人間が多すぎる気が…。
相関図書いてみたら、えらいことになるんじゃなかろうか。
ああでも、百鬼夜行だから、それでいいのかも。

妖怪づくしの中で
雪絵さんと関口くんの一応は普通っぽい夫婦の諍いに
なんだか安心しました。

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