2017年11月 / 10月≪ 123456789101112131415161718192021222324252627282930≫12月

2010.06.03 (Thu)

妖怪アパートの幽雅な日常③


妖怪アパートの幽雅な日常3
(2009/12/15)
香月日輪

学校へ行こう。
魔道書とともに。
弁当を食べよう。
手首の幽霊が作ってくれた。
部活の前に寄り道。
怨念の気配に誘われて。

公務員志望の少年はどこへ行く…。

【More・・・】

どんなスプラッタな表紙かと思えば、
るり子さんの仕事風景でした。
にしても包丁の持ち方が怖いけど。
あれ、るり子さんって左利き?
この手で人もそれ以外も満足するような、
恐ろしいほど上手い飯を作ってるのか。
生きているときに夢を叶えて、
手以外ももじもじする彼女も見てみたかったかも。
まあ、あれだけ賑やかなアパートなら、
るり子さんみたいな悲しい過去をもつ死人たちも、
寂しい思いをすることはないと思うけれど。
夕士を介して長谷も増えて、
秋音ちゃん含めて若者もはつらつとしているし。
このアパートは本当に生気にあふれている。
生きてないモノの方が多いのに。

そんなこんなで第三巻。
夕士のパワーアップに伴って、
なんだか漫画的になっていっている気がします。
まあ、元々が夕士と同年代か、
それより下の子たち向けの読み物なので、
彼らが読んで楽しければ、
それに越したことはないって話ですが。
いい加減若者を名乗れない人間からすると、
若干少年たちのパワーに押される感も。
漫画も好き、というか漫画で育ったので、
夕士がプチを使ったり、
大人組がどんどん怪しさを増したりとかは、
全く抵抗ないんですが、
この漫画雑誌の後ろの方でやってる漫画を読んでる感は…。
文庫では今のところここまで。
ただシリーズはまだまだ続いているので、
打ち切り的な心配はしなくいい、それが不思議。
夕士、どこへ行くんだろうな…。

夕士は不登校児じゃありませんでした。
いや、今まであんまり学校の影が薄かったんで。
でも今回は学校へ行って、
弁当を食べて、部活へ行って、帰り道不良にからまれて。
真っ当に学生をやっているようです。
弁当を作っているのが手首だけの幽霊で、
部活前に怨念の調査に乗り出して、
不良を使い魔で撃退したことは、まあ置いておこう。
今回はその「女への怨念」と弱い大人が出会って、
不完全ながら力を手にした夕士が、
救えなものがあることを骨身にしみる話でした。
アパートを介して新たな世界を開かれて、
ぐっと芯を太くした夕士にしたら、
堕ちていく者は自分だったかもしれないワケで、
その分救いたい想いは強かっただろうなと思う。
まあ、もう少し夕士には大人を信用してほしいけれど。

妖怪とも死者とも違って、
むしろほとんど人、という者が登場して、
夕士と長谷の世界はまた広がった気がします。
というか、もう長谷はアパートに住んだらいいと思う。
クリもパパができて喜ぶし、夕士も柔らかくなるし。
夕士と同じように、
ふとすると世界を小さくみてしまいがちな長谷も、
いい先輩たちのいる場所でなら、
ちゃんと子どもをやれる気がする。
生徒会長に裏番に夕士のオカンに…。
多忙な少年がガキに戻れる場所をやりたいとか思うのは、
生き急ぐ姿に不安を覚えるからかもしれない。
夕士にも長谷にも、もっとゆっくり大人になってほしい。
まだまだ世界が広がることを知ってほしい。
ふとした場面で彼らの手を引く大人組の気持ちが、
なんだかよく分かるなあとか思った。

保護者・長谷の心配と要望により、
夕士は更にパワーアップ決定。
がんばれ、夕士。心臓麻痺には気をつけて。

スポンサーサイト

テーマ : 読書感想 - ジャンル : 本・雑誌


21:07  |  香月日輪  |  TB(0)  |  CM(0)  |  EDIT  |  Top↑

Comment

コメントを投稿する


 管理者だけに表示  (非公開コメント投稿可能)

▲PageTop

Trackback

この記事のトラックバックURL

→http://acon6960.blog40.fc2.com/tb.php/180-ea844efe

この記事にトラックバックする(FC2ブログユーザー)
この記事へのトラックバック

▲PageTop

 | BLOGTOP |