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2010.07.17 (Sat)

ドントクライ、ガール


ドントクライ、ガール
(2010/7/9)
ヤマシタトモコ

敵は手強い。
奴には仲間がいるけれど、
こちらは(立場的に)孤立無援。
頼るべき家族は、敵の一派。

それでも、少女は闘う。
泣いているヒマなんかない!

たとえ相手がヘンタイイケメン保護者でも。


【More・・・】

「Boys don`t cry」と言えば、
「男の子は泣かないものよ」の意味。
今時は、男の子は女の子はなんて文脈は、
おそらくどこかから叩かれるんでしょうが、
それでも男の涙と女の涙は違うもののような気がする。
けれど、たえ子は泣かない。
泣いてしまえば、他人がどうのというより、
自分自身がダメになってしまうとでも言うように、
アホらしいくらいあんまりな状況にも、
その鋭い突っ込みをときに飲み込み、
ときに炸裂させて、日々闘っている。
あーもう、たえ子好きだなあ。
負けるなたえ子、闘えたえ子。
バカでヘンタイで自由過ぎる大人がパンツをはくまで。
でも一つ謝らなければ。
そんなたえ子の奮闘に、爆笑しました。

両親の都合(というか不手際)で、
知らない男の家に居候、とか
少女マンガ的には王道、それほど不自然な状況じゃない。
その家の主がいわゆるイケメンで、
お育ちが良くて優しくて、というのも、
「でも」で述べられるような問題をもっているのも、定番には違いない。
しかし冒頭でたえ子が叫んでいるように、
それが基本家では全裸で、
ヘンタイ要素だけをふんだんにまとった野郎なんて、
ない、それはないぞ、ていうか法に触れてるだろう、多分。
たえ子のお友達の言う、
「少女漫画のヒーローはちょっと引くくらいの変態がちょうどいい」
も格言だとは思うけれど、
舛田氏は、あとその友人の陣内氏は、
その「ちょっと引くくらい」の範囲に収まっていないでしょう。
そんな奴らと乙女(?)たえ子の戦いの行方は、
引き分け、でいいのか?
ヘンタイと対等に渡り合っちゃったか、たえ子…。

たえ子の奮闘の詳細は置いておくとして、
彼女の両親は一体何をしたんでしょう。
完成されつつあるヘンタイたちが横に並べられて
涙するような人たちって、どんな…。
というか、あんたら納税とかそういう良識はもってるくせに、
本当になぜに曇りなき眼(まなこ)でヘンタイ道を行けるのか…。
散々たえ子が突っ込んではいるけれど、
読者的にも大変その辺は疑問に思う。
疑問と言えば、たえ子の柔軟性、言い換えれば諦観みたいなものは、
やっぱりアレな両親の下で育ったがゆえなんだろうか。
全裸で出迎えられて、きゃあとか拳とか出ない辺り、
たえ子の不幸体質は筋がね入り。
ぜひともこれからは幸せになって欲しいけれど、
傍から見れば両親並みにアレな男と暮らす限り、
幸福への道は遠い、かも。
いや、一応両者に歩み寄りはあったけれども。
何はともあれ、たえ子の友人と同じ心境になった。
この子を泣かせたら、承知しない的な。

同時収録の短編「3322」は、
ちょいと分かりにくい、というか、
多分自分には本当には理解できていない気がするけれど、
とりあえず、大人はずるくて汚くて、
でも、子どもの延長線上にある彼らは、
かわいい存在でもあるのかもしれない、とか
よく分からない感触だけが残りました。
「寄る辺ない」少女という点では、
哉子もたえ子も共通しているんでしょうが、
確かに並べるとたえ子が能天気に見えるなあ。
どちらにしろ、戦う彼女たちは、
泣こうが泣くまいが、格好いい。そしてかわいい。
大人たちはも、多分同じなんだろうけれど。

ちょっと良いこと言った舛田氏に対して、
「裸で何言ってんですか」
とか言っちゃうたえ子ちゃんの幸せ、
(=安定した生活)を願っています。

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テーマ : 漫画 - ジャンル : アニメ・コミック


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