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2011.02.11 (Fri)

二年四組 交換日記 腐ったリンゴはくさらない


二年四組 交換日記 腐ったリンゴはくさらない
(2010/10/22)

「俺トミー、トムって呼んでくれ」的な、
ぐいぐいくる文化はなくても、
本名以外で呼ばれることは珍しくない。

にわとり、世捨て人、三蔵…。

そんな時代もあったな、と
懐かしい思いで二年四組35人のパズルに挑んだ。

【More・・・】

政治の話でなくても、派閥というものはあちこちにある。
学校が社会の縮図とはよく言ったもので、
悲しいかな確かに君臨する暴君はいるし、
その腰巾着もいれば、対立するグループもある。
もちろん、どちらにも属さ(orせ)ない者や、
自分では属しているつもりでも、
メンバーからはそう思われない者もその逆もいる。
社会と学校で違うところがあるとすれば、
そんな派閥が存在していても、
学校では「クラスメイト」という大前提があって、
体育祭やら文化祭やら、もっと日常的なHRなんかで、
強制的に同じ方向を向かなければいけないこと。
対立があるからって背中合わせではいられない。
同じ教室で机を並べ合わねばならないのだから。
とある二年四組を取り仕切る「委員長」は、
二つのくくりの性質を熟知している気がする。
この子が社会に出る日が、楽しみで少し怖い。

二年四組35人の通称と本名を組み合わせつつ、
交換日記上で繰り広げられる人間模様を眺め、
おまけに事件(犯罪)とも戦おうという贅沢さ。
どれか一つでも十分楽しいんですが、
全部がちゃんと機能していて、
わずか270ページ余りでよくこれだけ詰め込んだもので。
さすがに35人全員が日記を書いている訳ではないけれど、
それでもちゃんと全員が動いている様が分かる。
在籍生徒一覧の助けを借りつつ、
ちまちまと名前を書き込みながら読んでいくと、
誘拐事件が大詰めになる頃には表が埋まっていて、
安心して35人から成る二年四組のチームワークを堪能できた。
一部輪の外で動いたり、明後日の方向へ走ったり、
結局一致団結になりきらない感じが、
クラスメイトってこういうもんだった気がして、
妙に懐かしい気分になりしました。
にしても交換日記って…。今でもやってるんだろうか。

半ば策略で集められた問題児のクラスなだけあって、
それぞれのキャラクターは誰か一人でも騒動必至。
の割に不思議とこのクラスは平和で、
劇薬を混ぜた結果中和し合ったということなんでしょう。
幸薄男やマスコット、不良の三馬鹿が危険を招く一方で、
ハンサム・万能者・委員長、そして登校巨視児童二辺りの、
問題処理能力の高い面々が働いてくれるし、
腹黒一派とサムライは勝手に相殺し、
恋模様にしてももはや夫婦のアナウンサーと解説者がいて、
それ以外では⇔ではなく⇒がほとんどで、
ともするとどろどろになりそうなのに、
お嬢とは反対にスポ淡や中立娘は隠すのに長け過ぎてるし、
分かりやすいアイドルとしてマドンナ・モデル・アダルトがいるので、
それほどぶつかり合うことなく収まっている。
残念な性質をもつ秀才や登校拒否児童一、口軽女もいれば、
才女やメイドは自分の力を欠点で減じて出過ぎない。
自分がこのクラスに入ったならと考えると、
…個性のぶつかり合いの狭間ですり潰される気がします。

シリーズ化するのかどうか分かりませんが、
とりあえず今回のメインはお嬢と副委員長、かと思いきや、
実はハツラツ娘と制裁男だったようです。
二人とも日記の書き手にはなっていないのに、
傍で見ているいじめられっ子や委員長、
そしてクラスの面々からすると、
二人の間に何とも分からない何かがあることは明白で、
副委員長以外には見え過ぎているお嬢の気持ちと同様、
人の頭の中は本人より周囲の方がよく見えているのかもしれない。
御三家壱と御三家参の間にある対立のように、
本人たちが自覚している場合もあるけれど、
隠せていると思っていても筒抜けだったり、
嫌いなつもりでも「あれは惚れてるな」と確信されてたり、
もしかしたら一日の内で家族より長く顔を合わせるクラスメイトは、
なかなかに諜報員として手強い。
しかも二年四組にはハッカーや機会女、
ストーカーや事情通の登校拒否児童三もいるし。
その中で秘密を守り通す中立娘は結構凄いと思う。

ピックアップされたハツラツ娘も良いですが、
男子なら西隆、女子なら中島美由紀が好きです。
さて、彼らは何と呼ばれているでしょう。

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