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2011.01.19 (Wed)

フルメタル・パニック!3 揺れるイントゥ・ザ・ブルー


フルメタル・パニック!3 揺れるイントゥ・ザ・ブルー
(2000/2)
賀東招二

英国にはクイーンがいる。
極道には姐さんがいる。
ダナンには、マムがいる。

聡く美しく頼もしく、
誰よりダナンとクルーを愛する、17歳の母が。


【More・・・】

人類みな兄弟だったら世話ないけれど、
そうでない以上、やはり敵はいる。
こちらが敵とみなさなくても、
相手もそうだとは限らないワケで、
いつ何時攻撃されるかもしれない。
直接的な暴力でなくても、
顔も名前ももたない言葉は十分凶器になる。
そういう誰かも分からない、
つまり誰でもあり得る相手からの悪意にさらされるとき、
目に見える敵、分かりやすい標的がいることは、
なんだか幸運なことなんじゃないかと思ったりする。
少なくとも対抗する手段はあるのだから。
ただミスリルの敵はそう単純ではないようで。
目に見えるし対抗もできるけれど、
確かな顔や名前をもつ「誰か」ではない。
そしていくら勝ちを重ねても、最終的な勝ちは難しい敵。
それでも戦わねばならないダナンの舵は重い。
テッサの覚悟を見た気がする。

宗介の存在は日常的に騒動を引き起こすけれど、
最初はかなめの存在がテロ屋を招き、
二回目はあれよあれよという間に、
都心で破壊活動を許して行きがかり上巻き込まれ、
そういえばちゃんと任務という形で、
宗介に召集がかかって戦闘が始まったのは初めてかも。
まあ、敵は開戦を予告するはずもないテロ屋なので、
いついつにはいスタートというのも変ですが。
それでも作戦前に会議室で打ち合わせをしたり、
移動中にかなめが歌を披露する余裕があるくらいなので、
今回は割とゆったりしてると思っていたら、
本当の戦闘は南の島じゃありませんでした。
多分生きてるだろうなーと思ってた人が生きてて、
しかもあからさまな感じで捕まったので、
これは、と思ったら案の定。
諸々で苛ついてる場合じゃないぞ宗介と呟きました。

ダナンの内部で戦闘が進行するので、
今まで「なんかでかくて強い」くらいだった認識が、
「でかくて繊細、強くて内側は脆い」になりました。
とはいえダナンの大きさは想像の範囲外。
ASやヘリなんかを何機も格納して、
乗組員の居住スペースその他もしっかり確保して。
一体どれだけの大きさなのか。
巻末に具体的な数値が出ていますが、
それでもイメージをはっきり持てないのは、
多分自分の中で最大の乗り物がフェリーだからかと。
一応、かなめが気を吐いた厨房やチャペル、
指令室、格納庫、あとテッサの私室など、
一つ一つの様子は掴めてるので不便はないんですが。
でもせっかくあのテッサが設計して、
大事な舞台でもあり魅力的な仕様でもあるので、
全体像をしっかり把握しておきたいとも思う。
あ、そうだ、アニメを見よう。そうしよう。

今回宗介は色々な面倒と鬱屈が重なって、
大事なところで力を発揮できないわ、
かなめを泣かせるわで、散々な感じ。
そんな中でかなめの芯の強さには、
不覚にもぐっときてしまった。
宗介の言葉に逆に背中を押された感もあったけれど、
それにしても孤立無援の危機の中にあって、
自分の命を決して諦めず、
できる中での最善を全力で成し遂げる力は、
戦闘の中で忘我の状態になることで、
考えなければいけないことから目をそらす宗介よりも、
よほど肝が据わっているし、強いと思う。
まあ、本当にもうどうしようもなくなったときに、
息せききって駆けつける辺りは、
さすがヒーロー気取り呼ばわりされるだけのことはある。
褒めてますって。

二回の「パトロール中です」の言葉は、
ダナンの誕生祝いにはあまりに似つかわしくなかった。


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