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2011.04.26 (Tue)

フルメタル・パニック! 安心できない七つ道具?


フルメタル・パニック! 安心できない七つ道具?
(2003/7)
賀東招二

若い細胞は回復が早い。
脳だって肝臓だって、
よほどのことがなければ、
深刻なダメージを負ったりしない。

回復不可能なダメージを負うのは、
むしろ自尊心、あるいは外聞。
ときどき人間関係。

未成年の飲酒はいけません。


【More・・・】

「穴だらけのコンシール」
平和極まりない日本の高等学校において、
宗介がどれだけ異常かということについて、
いい加減慣れてきた感のあった陣高ですが、
上層部(校長・生徒会)の面々が、
まだ外部との温度差を覚えていたことに驚きました。
陣高だけでなくもう町単位で、
宗介を「ああいうもの」と捉えてるような、
そんな錯覚をもってたんですが、違ったらしい。
一般的な倫理観からすると、
会長の意見が一番正しいはずだし、
お客様に恥部をみせてはいけないというのも、
いわば常識の範疇のはずなのに、
常識が勝った結果が宗介への暴行3割増しなのだから、
いよいよもって世も末な陣代高校。
せっかく久しぶりに短編で格好よかったのに、
最後は思いがけない会長の人間味にもってかれてるし。
今回の被害者は珍しくも宗介だと思う。

「身勝手なブルース」
「女の子」に対する幻想なんて、
幻想だって言ってるくらいだから幻想なわけで、
男だって本当は分かっているはずで、
でも、それでも、とか何とか言いながら、
幻想を見てしまうのが男の悲しいところか。
以前にナンパ大会でひどいのを見てるだけ、
風間くんは冷めている感もあるけれど、
オノDの誘いに乗ってしまうくらいだから、
君も男だったかと肩を叩きたくなった。
テロリストと疑うところは最早定番だけれど、
違うと分かったら分かったでそれを認めるようになっただけ、
宗介も柔らかくなったと思えば感慨深い。
まあその結果の行動がまだ常識に即してないけど。
そして何よりこんな一幕があった上で、
長編7のような事態になってしまうことを思うと、
どうにもやりきれなくなる。オノD…。

「ミイラとりのドランカー」
長編での宗介の飲酒はハードボイルドチックで、
短編でのテッサの飲酒は色々とサービスで、
両方におけるマオの飲酒は日常で、
で、今回のらんちき騒ぎはというと、
なんだろう、宗介の役得と会長の受難?
ノリにはまると突っ走る傾向から言って、
おそらく酒癖は良くないだろうと思っていたけれど、
かなめ嬢の酔い方は気持ちよく面倒くさい。
普段からハリセンでぶっ叩いていても、
何やらたまっているものもあったらしく、
ひたすら責められる宗介が可愛かった。
どっちもふにゃふにゃだし。
しかし風邪を治してやっと帰宅してみれば、
部下の大半と隣人が(酒で)死屍累々、
その上自宅が手榴弾その他で半壊しているのだから、
会長が立ちつくしてしまうのも仕方ない。
もう絶対会長に頭上がらないだろうな…。

「老兵たちのフーガ」
以前から話題に上っていた困った爺さんたちの話。
めちゃくちゃでお下劣でパワフルな爺さんたちも、
腕時計にまつわる思い出の話も魅力的だったんですが、
クリスマスの件から立ち直りつつあるテッサが、
それ以上に可愛い、というかもう素晴らしかった。
マオとはまたタイプが違うけれど、
テッサのサバけ方もまた、
バリ男社会の武力組織で生きる女っぽくてとても良いと思う。
いつまでもウジウジオドオドとして、
乙女をやっているような、それこそ「女の子」では、
ダナンを導くことなんかできやしない。
そして多分そんな女の子では、
いくら可愛くても、爺さんたちは愛さないでしょう。
こんな不良老年に愛されたいかどうかは別にして。
宗介は戸惑っているようだけれど、
テッサは存分に苛めてやればいいと思う。
なんなら日々苦労しているかなめと一緒に。
なんて平和な光景だろう。

気持ちを切り替えねばと思いつつ、
どうにもやはり感傷的に読んでしまう。
とりあえずもう1冊は学園で遊びます。

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