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2011.11.30 (Wed)

flat 5巻


flat 5
(2011/8/12)
青桐ナツ

あるべき姿、あるべき心を、
自らに戒めるのは悪いことじゃない。
むしろ積極的にそうしなければ、
ままならないこともある。

ままならないから何だと言えるなら、
それでもいい。もちろんいい。

【More・・・】

理想の対義語が現実なら、
いくら追い求めても掲げても、
決してそれは手元にはやってこない。
それを承知した上でなら、
掲げ続けることには意味があるとは思う。
でも、海藤くんは多分分かっていない。
見据え、そこを目指していれば、
いつか理想は体現することができると思っている。
自分ひとりでそれを目指す分には、
どれだけ努力しようと挫折しようと勝手だけれど、
この人は他人もそうあるべきだと思っていて、
だからこんなに苦しそうなんでしょう。
海藤くんは平介にばかり突っかかっているけれど、
何も平介が特別なのではなくて、
彼にとっては理想を最初から持ってさえいない人間は、
総じて許されないもののように見えるのなら、
生きづらそう、と言われるのも仕方ない。
君が満足するような明確な理想をもっている人間なんて、
そうはいないと思うぞ、海藤くん。

いわれのない、とは言い切れないものの、
ほとんど八つ当たりに近い文脈で絡まれて、
本人が適当に受け流す代わりに、
周囲に諭されるのが海藤くんのパターンになっていたけれど、
今回は珍しく平介自身が悩んでいる。
しかもらしくないの極め付け、「愛」について。
言葉が届いて影響を与えられたという意味では、
海藤くんが多少報われた形のはずのなのに、
それで満足しない辺りがこの人なんだろうなと思う。
むしろ平介の考えるスタンスがまた、
彼にはふざけているように見えるのだから、
色んなの人が言ったり思ったりしているように、
そもそも馴染めるはずもないのだから、
海藤くんは平介を見るのをやめた方がいい。
ネガティブになってすねている平介も、
恐ろしい目つきで噛みついてくる海藤くんも、
周囲からしたら迷惑千万なので。

海藤くんが掲げる理想「きゃっきゃうふふ」は、
確かに子供とその相手をする大人という構図では、
理想的、というか美しい光景ではあると思う。
平介だってそう思うからこそ、
その光景を前にすると眩しいと思うんでしょう。
でも、いくらそれが世間が認める理想であっても、
そうあらねば子供が幸福ではないかといえば、
そんなことは全くない。断じてない。
もしもいきなり平介がそのスキルを身につけて、
秋くんときゃっきゃうふふしたとして、
それで秋くんが喜ぶかといえば、多分怯える。
秋くんが殊更にいじましい子だというのもあるけれど、
それ以上に、そんなことを全くしようとしない、
取り柄といえば菓子作りくらいのローテンション男を、
最初からこの小さな従弟は好きになったわけで、
きゃっきゃうふふはそもそもお呼びじゃない。
クリスマスの件でまたしてもそうなったように、
平介の言動によって秋くんが傷つくこともあっても、
それは「そういうこともある」だけのこと。
平介はそれなりに頑張っていると思う。それなりだけど。

平介が自分の在り様について悩むなんて、
異常事態も異常事態のはずなんだけれど、
佐藤や鈴木はじめ周囲の人間の放っとけ感に、
平介が愛されまくっているのを感じた。
愛がどうのという話は大きな命題であるように見えて、
平介の悩みの核は結局秋くんのことなので、
実際のところ、従弟への接し方に悩んでます、という話に過ぎない。
だから、勝手に悩んでろ、というスタンスでいいんだと思う。
いくらすねて面倒くさいことになったとしても
平介が悩みをこじらせてどうにかなる、
というよりも、どうにかなれる人間ではないことを、
みんなちゃんと分かっている。
喉元過ぎて熱さを忘れる、と本人は言っているけれど、
焼けた喉の痛みをいつまでも訴え続けたり、
胃の腑にまで痛点をもっているような人間だっているのだから、
なんだかもやもやしながらも、
秋くんと「まったり」を続けられることは長所でしょう。
それに、面倒臭い状態の平介を放っておきつつ、
もう良くなったの?と気にかけはするなんて、
なかなかに高等な「愛」じゃないかと思う。

長谷さんが平介のどこを好きなのか、
「頭部から」で結構なんで、お聞きしたい。
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テーマ : 漫画 - ジャンル : アニメ・コミック


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