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2009.04.19 (Sun)

カルトローレ


カルトローレ
(2008/4)
長野まゆみ

蜂蜜いりの焼き菓子。
貝がらのかたちのパスタ。
レモンパイ、豆の冷製ポタージュ。
香辛料のはいったコーヒー・・。

沙の中で催されるそんなお昼に招かれてみたい。

【More・・・】

作家生活20周年、だそうで。
そのうち10年くらいは追いかけてますが
まだ全作品網羅には至らない・・。
しかも<改造版>なるものまで出て
嬉しいながらも、ちょっと待って!な気分。

でなくて、「カルトローレ」
いやあ、良かった。
久しぶりに長野さんの世界を堪能しました。
なんて居心地がいいんだろう。

すでに失われた世界・《船》
変容しながら残り続けるワタ、西の谷、幾多の図案
それら全てが同じ沙の上にある。
失われたものの遺物も、続いていくものの今も。
午后茶を介して、彼らは同じ時間をもつ。

全体を通して、どことなく悲しい。
沙漠というものが荒廃を連想させるからなのか、
確かにそこには人の暮らしがあるのに
それは沙に飲まれてしまうまでの、ほんのひとときの時間。
そんな気がしてしまいます。

タフィや年少のワタ、それにコリドーやエルジン。
彼らが食事やお茶を共にするたびに
なんだかえらくホッとします。
逆に、
日誌や《船》、タフィ自身のことが少しずつ明らかになること。
それが寂しいのは、別れを予感してしまうからでしょうか。
最後の章「船出」まで来たときは、「あぁ・・」でした。

でも、彼らが共にある時間を好きになった者としては
胸をなで下ろす終わり。
できれば続いて欲しい、とも思いましたが
とりあえず、大満足でした。
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テーマ : 読書感想 - ジャンル : 本・雑誌


10:58  |  長野まゆみ  |  TB(0)  |  CM(0)  |  EDIT  |  Top↑

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